傲慢

 有段者の皆さんは、初心者の人と対戦するときにハンデをつけることってありますか?

 

 私自身は、自ら進んでやることはないのですが、何度かハンデつきの試合をしたことがあります。周りでも、よくみかけることがありますね。

 

 そこで、ふとハンデの必要性について考えてみたところ、どうも有段者側の都合でやっているようにしか見えない気がしてきたんですね。

 

 今回は、その辺についてまとめていきたいと思います。

 

 

傲慢

 

 

 

ハンデの種類

 まずは、有段者が初心者に課すハンデの種類をまとめてみましょう。私が見たり聞いたりしたものだけですので、他にもあると思います。もしあったら教えてください。

 

①○○枚読まれるごとに、一枚送れる

 これは、たとえば10枚読まれるにつき、1枚送れる、だとしたら、読手が10枚読んだ時点で合図を送り、初心者側が1枚札を送れる、というハンデですね。

 

 意図としては、送り札の練習、札を送ることで、敵陣の札を増やし、敵陣への意識を高める、後これはどのハンデにも言えることですが、少しでも接戦に近づけることで、緊張感をより高める、といったところでしょうか。

 

 デメリットとして、初心者の方は何もしていないのに札が送れるため、達成感みたいなものが得られにくいところでしょうか。確実に札は減るのですが、何もしなくても札が減るというのは、逆にやる気が上がらない気もします。

 

②敵陣を抜いたら二枚送れる

 これはそのまんまの意味ですね。意図としては①と同様。それに加え、自分が敵陣を抜くことでしか、ハンデの恩恵が受けられないため、モチベーションはかなり上がることが予想されます。

 

 ですが、裏を返せば、敵陣を取ることができなければ、普通の試合と一緒、となりますので、守りが堅い相手だと、なかなか札を送ることができず、ハンデを付けた意味がなくなってしまうかもしれません。

 

③最初から陣の枚数を調整する

 これは、どういうことかというと、普通、50枚を25枚ずつに分けるところを、30枚と20枚、みたいに有段者の方が多く札を持つ、といったものです。

 

 これも、敵陣に意識を向けるという意味で①や②と変わりません。また、確率はものすごく低いですが、実際に起こり得るシチュエーション、というのも個人的にはポイント高いです。

 

 ただ、あまりにも実力が離れている場合、最初の差なんて、あってないようなものですので、札を一方的に取られる、という状況は避けがたく、試合が進むにつれ、初心者のモチベーションは下がっていくのだろうと、予測されます。

 

ハンデは有段者の傲慢!?

 さて、ここからが本題ですが、私は上記のようなハンデはすべて、有段者の傲慢である、と考えています(自分で紹介しといてなんですが笑)。

 

 まず、ハンデは実力を拮抗させることで、緊張感を保つのが目的だとは思うのですが、そんなハンデをつけずとも、全力でやれば、緊張感は出ると思います。ハンデをつけなければ緊張感がでないのであれば、それは有段者の実力不足です。

 

 もちろん、全試合、それも初心者に対して、全力を出すのが難しいのはわかりますが、それもあなたの実力です。ハンデなんかでごまかさずに、素直に受け止めましょう。

 

 これに対し、自分はいいけど、初心者の方が、あまりに強い相手だとモチベーションが上がらないから、ハンデをつけるんだ、って意見がでそうですけど、それは、初心者自身が考えることであり、あなたが決めることではありません

 

 つまり、ハンデなんて余計なおせっかいなのでは? ということです。そうでなければ、自分を上げきることができないことへの言い訳か。有段者の方としては、ハンデを付けるよりも、普通の試合形式で、自分の課題をもって試合に臨む方が、練習になると思います。

 

 それともう一つ、実力が拮抗した試合なんかは、何も我々有段者が提供する必要もなく、同じぐらいの実力の人に任せればいいんですよ。我々有段者ができるのは、今までの経験を初心者の方にすべてぶつけ、格の違いを見せつけることです。

 

 それはそれで、初心者の方にもいい刺激になると思います。もし、ここで折れてしまって、競技かるたのやる気を失くしてしまったとしても、それは、あくまでも、初心者サイドの問題です。有段者サイドがそこまで面倒を見る必要はありません(遅かれ早かれ、そのような経験はいくらでもします)。

 

ハンデをつけてもいい例外

 と、ここまでハンデについて、散々ディスってきましたが、唯一、私がハンデをつけてもいいと思える状況があります。それは、初心者側からハンデをくれ、と言ってきたときです。

 

 これを言える初心者は有望株だと思うのですが、こういわれたら、ぜひ願いを叶えてあげましょう。

 

 なぜかというと、そもそも人間のモチベーションが上がるときって、ちょっとがんばれば達成できる課題に取り組んでいるときなんですよね。なので、自分からハンデの提案をしてきた、ということは、それでモチベーションアップを図っている、ということになります。

 

 もっとも、厳しくいくならば、そんなものに頼らずとも、自分の力だけでモチベーションを上げろ、という言い方もできるのですが、もう一つ大事なことが、自分から言い出した、ということです。

 

 自分から言い出したということは、その練習が自分に必要だという考えに、自ら至った、ということです。この結論が正しいか間違っているか、にかかわらず、自分で必要だと思える練習に思い至った、というのが大事なのです。

 

 その練習が自分にとって必要か不要か、その判断をさせてあげるためにも、このような提案にはできるだけ、乗ってあげましょう。そして、試合が終わった後には、ぜひ感想を聞いてみてください。そこから、どんどん伸びていくことが期待されます。

 

おわりに

 今回はハンデについて、思っていることを徒然と書きました。

 

 私自身が、ハンデをつけられることがあまり好きではないため、ハンデについてはかなり否定的な立場をとっているのですが、個人的に、ハンデをつけてでも勝ちたい! だったり、ハンデ付きでも勝ちは勝ちでしょ? みたいなことを思える人の方が強くなる気はします笑

 

 そういう人には、ハンデをつけても問題ないとは思うのですが、私みたいなタイプだと、ハンデを付けられることで、急激に萎えてしまうこともあるので、基本的には、自分の練習を全力でやりましょう。

 

 私なんかは、自分の力をすぐセーブしようとするので、初心者相手に全力を出すことが、自分のためにもすごくいい練習だと思っています。

 

それでは!