定位置、完成

 競技かるたの始め方もついに第十弾! 今回は前回の内容を踏まえて、実際に一から定位置を作ってみます。あくまで一つの例ですので、最終的には自分の好きなように定位置を作ってみてください。

 

 なお、今回は完成図を見てもらいたい、という意図もあるので、百枚全部、場所まできっちり決めていくけど、実際は試合しながら、柔軟に定位置変えていっても大丈夫です。

 

 ちなみに、

・共札はくっつけて並べる

・利き手は右

 といった設定でいきます(ここら辺の説明は、競技かるたの始め方(9)ー定位置の作り方、基本編で詳しくしているので、まだ見ていない方はこちらもチェック! )。

 

一字決まり

 まず、一字決まりの場所を決めていきます。一字決まりは、3つに分類することができます。

 

S音→す、さ、せ

M音→む、め

その他→ふ、ほ

 

「S音」というのは、ローマ字で書いたときにSから始まる音のことですね。す、さ、せというのは全てsu、sa、seと全てSから始まってますよね。

 

 M音も同様にMから始まる音のことです。「ふ」と「ほ」は、それぞれFとHなので厳密は違うのですが、まあ日本語だったら「ハ行」なので今回は同じグループに。

 

 これらS音やM音は特別耳がいいとかでなくても、集中して聞いていたらSやMの「半音」つまり子音を聞くだけで取ることができます。そのため、共札に近い扱いができる、ということですね。

 

 そして、この3グループを左右に振り分けます。今回は各グループを共札とみなして、同じところに配置します。また、一字決まりは相手から狙われやすく、またこちらも早く取れるため下段に配置することがセオリーとされています。今回はそのセオリーにしたがい、S音を左下段、それ以外を右下段に配置します。とりあえず早くとるために一番内側に置きます。

 

定位置、一字決まりまで
とりあえずは見やすいように、一番外側に一字決まりを配置。

 

二枚札(うつしもゆ)

 次は二枚札の配置を決めていきます。二枚札はそれぞれの音で5つに分類して適当に各段に置いていきましょう。

 

 ここで注意してほしいのは「し札」。先ほどS音を左下段に置きましたが、「し」っていうのもS音ですよね。そこに「しの」「しら」と重ねて2枚置くと、S音が同じ場所に5枚あることになって、ちょっとバランスが悪い。

 

 もちろん、早く取ることを意識して固めてもいいのですが、相手からも早くとられる、ということは意識しておいてください。同様に、も札もM音なので、一字のM音(む、め)に注意して配置してみましょう。

 

 今回はバランスをとってし札は右側、も札は左側に配置します。また、二枚札は一字決まりになりやすいことから、出来るだけ、下段、中段に置くことにします。上段においても別に構いません。

 

定位置、うつしもゆまで
下段と中段にそれぞれ配置。

 

三枚札(いちひき)

 次は三枚札! 三枚札は全て共札+1枚という構成をしているので、そのようにそれぞれ分類。具体的に言うと、

 

い札→いに/いまは、いまこ

ち札→ちは/ちぎりき、ちぎりお

ひ札→ひさ/ひとは、ひとも

き札→きり/きみがためは、きみがためを

 

という感じです。これらを左右に分類するんですが、ここで大山札が出てきます。個人的な大山札おすすめスポットは、右利きの場合、

(1)右中段の一番内側

(2)右下段の一番内側

(3)右下段の一番外側

の3つです。ここら辺は囲い手がしやすく、大山札以外にも決まり字が長い札を置くのにおすすめです。そのため、「きみがため」の札たちを一字決まりより内側の右下段に置いてみます。その他は適当にばらけさせます。

 

定位置、いちひきまで
四字決まりなどの長い札も囲いやすい内側に。

 

四枚札(はやよか)

 四枚札は、シンプルに2枚ずつに分類します。

 

は札→はなの、はなさ/はるす、はるの

や札→やす、やえ/やまが、やまざ

よ札→よも、よを/よのなかは、よのなかよ

か札→かく、かさ/かぜを、かぜそ

 

 ここで注意がいるのは、や札、よ札です。これらはY音で音が似ているため、さきほどの「ゆう」「ゆら」ともども配置に気を付けてみましょう。特に二字決まりどうしは、重なっていると相手が狙いやすくなるため特に注意したいところ。

 

定位置、はやよかまで
や、ゆ、よ、のそれぞれ二字決まりに注意。

 

五枚札(み)

 次はみ札。み札は二字決まりと三字決まりに分類します。

み札→みち、みせ、みよ/みかの、みかき

 これもM音だけど、先ほどのむ、め、も、をしっかり考えて配置していたら、そこまで気にしなくても大丈夫です。各段の二字決まりや三字決まりの数も、そろそろ考慮に入れてみてもいいですね。

 

定位置、みまで
二字決まりの少なかった左下段に、二字決まりを追加。

 

六枚札(たこ)

 ここから各札毎に分類の方法が変わってきます。まずはた札。た札は2枚×3組か3枚×2組のどちらかですね。今回は3枚×2組で配置してみます。組み合わせはなんでもいいのですが、

 

た札→たか、たき、たご/たち、たま、たれ

 

みたいに分類しておきます。2枚×3組にするならば、二音目が似ているたか、たきのペア、下の句が似ているたち、たれのペア、あまりもののたご、たまペア、みたいな感じで分けるといいでしょう。

 

 次にこ札。こ札は3種類に分類します。

 

こ札→こい、これ/こぬ、この/こころあ、こころに

 

 共札の「ここ」、二文字目が似ているこの、こぬ、あまりもののこい、これ、の3種類ですね。二字決まりのペアどうしは逆側に置くといいかなー

 

定位置、たこまで
決まり字の長い”ここ”の札は一字決まりより内側に。

 

七枚札(おわ)

 続いて七枚札。まずはお札から。お札も3種類に分類します。

 

お札→おく、おぐ/おと、おも/おおえ、おおけ、おおこ

 

 二字決まりは二音目の母音で分類、残りは「おお」から始まる札たちですね。これも二字どうしは分けて配置してみます。

 

 次にわ札なんですが、これは分けるなら4種類で、

 

わ札→わび/わがい、わがそ/わすれ、わすら/わたのはらや、わたのはらこ

 

 という風に、共札+わびの形ですね。問題は「わび」の場所。4か所にばらすのも、もちろんありだけど、どこかのグループにくっつけるのもありです。今回は私の好みで4か所にばらしますが、4か所が多いと感じる人は3か所にしてみてもいいですね。

 

定位置、おわまで
イレギュラーのわびは、早く取れる右下段に。

 

八枚札(な)

 次は、な札です。これはわ札と似ていて、

 

な札→なつ/ながら、ながか/なげき、なげけ/なにし、なにわが、なにわえ

 

 みたいな4種類の分類です。わ札と一緒で単独の「なつ」がやっかいですね。ここで少しでも覚えやすくするために、似たような境遇の「わび」と「なつ」を隣り合わせに置いてみます。その他は適当にばらして置いています。

 

 「なが」と「なげ」は似てる音が同じ側に偏ってるけど、上段と下段に配置することで狙われにくくしてます。以外に上段と下段に似た音があっても、狙いは定めにくいので、そこを突いた配置もありですね。

 

定位置、なまで
“なが”と”なげ”は段だけでなく、内と外もずらしている。”なつ”と”わび”は隣に。

 

あ札

 最後はあ札。これはひたすらに数が多いので、今まで置いてきた配置との兼ね合いで好きに置いてみましょう。分類としては、

 

あ札→あい、あし、あけ/あきの、あきか/あさじ、あさぼらけあ、あさぼらけう/あまの、あまつ/あらし、あらざ/ありあ、ありま/あわじ、あわれ

 

 と、こんな感じです。あい、あし、あけの二字決まりはそれぞれ、「あわ」「あさ」「あき」の札たちと音が似てるので、そのような分類もありです。ただ、個人的には分けたいので、今回は分けて置いてみました。後は「あり」と「あら」なんかも良く似た音なので、気になる人は分けておきましょう。

 

定位置、完成
全体のバランスをあ札で整えてついに完成!

 

おわりに

 実際に、一から定位置を作ってきたわけですが、定位置を作る感覚はつかめたかな? シンプルでわかりやすい定位置にしようと思ったんですが、自分がややこしい陣を使ってるせいか、割と複雑に仕上がっております…

 

 もうちょっと単純な陣がいい人は、分類はそのままに、分類した札を分けずに一か所に固めるといい感じになります(三枚札は全部同じ場所に置くとか)。

 

 バランスに関して、まず左右のバランスは右が55枚に対して左が45枚。これは右利き想定なので、利き手の方に少し枚数を偏らせてみました。実際利き手の方が取りやすいから、少し多めの方がいいでしょう。

 

 次に、段のバランスは、上段25枚、中段34枚、下段41枚。ちょうど前回書いた配分と同じぐらいです。

 

 あくまで、定位置の一つの例にすぎませんが、よければぜひ、今回の流れとともに、参考にしてみてください!

 

 さて、次回はついに競技かるたの始め方、最終回です。最終回は初心者がやるべき練習について紹介します。

 

 これらの練習は全て一人でできるので、練習会がない日にやっておくと、実際の試合での勝利に近づきます。C級になるくらいまでは役に立つ練習ですので、初心者の方は必見です!

 

次回>>競技かるたの始め方(11)ー初心者がやるべき練習

前回>>競技かるたの始め方(9)ー定位置の作り方、基礎編