武器

2020年現在、私のかるた歴は8年目に突入しようとしているところなんですが、ここにきて競技かるたに対する根本的な向き合い方が自分の中で大きく変わったことを実感しています。

 

具体的にどういうことかというと、

今まで→試合中に考えることは「どうすれば理想のかるたができるか」

最近→試合中に考えることは「どうすれば今のコンディションで勝つことができるか」

という風な違いです。

 

この考え方でかるたの試合に挑むようになってから成績の安定感が増してきているので、今回シェアしようと思った次第です。

 

特に、試合中勝つことよりも、理想の取りをするにはどうすればいいかを考えてしまう人にとっては役立つ記事になると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

武器

 

 

試合中に理想のかるたを目指すことの問題点

私はこれまで試合中に、理想のかるたをするにはどうするか、ということだけを考えていました。

 

もちろん、一気に理想のかるたを実現することは不可能ですので、実際のところは「理想のかるたをするために必要と思われること」の実現について考えていたことになります。

 

たとえば、理想のかるたを実現するために1音目の反応を早くすることが必要だと考えたなら、試合中は「どうすれば1音目の反応を早くできるか」をばかり考えていました。

 

なので、試合中は札が1枚読まれるたびに「今はいい感じに反応ができたな」「今は1音目で手が出なかったな」みたいな反省をすることになるわけです。

 

いいパフォーマンスが多ければ数回ダメなときがあっても、「今は油断したな。次から修正しよう」と前向きでいられるのですが、問題はうまくいかない状況が続くときです。

 

うまくいかない状況が続くと「何がいけないんだろう」と試合中に悩み始めてしまうのです。

 

こうなってしまうと、競技かるたの試合で最も大切な暗記そっちのけで、理想のかるたができない原因を探し出してしまいます。

 

これは、疑問を思い浮かべると自動的に答えを探し出す、という人間の脳の仕組みによるものです。

 

結論、試合中に理想を目指すかるたは、勝負弱くて安定性に欠けるかるたであるといえます。

 

今ある武器だけで戦うかるたのメリット

これに対し最近の私は、今の自分のレベル、コンディション、モチベーションの中でどう戦えば勝てるか、ということだけを試合中に考えています。

 

これ、当たり前の人にとっては当たり前すぎて改まって言うことではないように感じられるかもしれません笑

 

ですが、私はこの考え方ができるようになるまで7年以上費やしています。

 

その理由については後述するとして、ここでは今ある武器だけで戦うかるたのメリットを挙げていきたいと思います。

 

メリット1.余計なことを考えないで済む

一番のメリットはこれだと思います。

 

今自分ができる最善を尽くすだけなので、何も難しいことを考える必要がありません。

 

その結果、試合中に悩むこともなく、淡々と目の前の出来事に対応していくことができるようになりました。

 

また、今できる以上のことを無理にやろうとしないので、試合が終わった後も変な疲れ方をすることがありません。

 

大会などで勝ち抜こうと思ったら、この変な疲れ方をしないっていうのも大事で、それを実現するには、今ある武器でなんとかしようという考え方が非常に適しています。

 

メリット2.言い訳できない

このメリットも大きいですね。

 

試合中に理想ばっか見てると、試合が終わった後に「うまくいかなかったから仕方ない」みたいな考えをしてしまいがちです。

 

ですが、試合中にできることはすべてやるという意思で臨んで負けてしまったら、もう言い訳のしようがありませんよね。

 

ただ単に自分の実力不足を認めるしかありません。

 

現実を直視しなければいけないのでかなり辛いですが、この経験が自分を強くしてくれます。

 

ようするに、負け試合の質が格段に上がるんですね。

 

メリット3.劣勢に強くなる

もう一つメリットを挙げるとするならば、劣勢に強くなれるということです。

 

今ある武器だけでなんとかしようとなると、劣勢の時も黙ってみているわけにはいかなくなります。

 

この劣勢の状況で今自分ができることは何かを考えるのが、今ある武器だけで何とかすることだからです。

 

そうなると、うまく取れているときよりも、むしろうまく取れないときの方が脳が活性化してくるんです。

 

試合中に理想を目指すかるたは、うまくいかないと考えこんで取れなくなってしまうので真逆の性質ですね。

 

自分の思い通りに進んだ時だけ元気で、うまくいかなかったら気分が沈むのってなんかかっこ悪いなーって思う方は、この今ある武器だけでどう戦うか、という視点をぜひ取り入れていただきたいです。

 

今ある武器だけで戦うかるたの懸念点

ここまで今ある武器だけで戦うかるたのメリットを挙げてきましたが、懸念点がないこともないです。

 

それは、自分ができることをやるだけで果たして強くなれるのか、というものです。

 

これは、私が7年間理想を目指すかるたを選び続けてきた理由でもあります。

 

結論から言うと、自分ができることをやるだけでも強くなれる、というのが現時点での私の考えです。

 

今ある武器だけで戦おうとするとき、理想のかるたは試合中に考えていないとしても、どうやったら勝てるかというのは常に無意識化で考えているわけです。

 

勝とうと思ったら強くなるしかないので、結果的に強くなる方法を編み出すのではないか、というのが現時点での考えです。

 

そもそも、理想を見るのが癖になっている人が全く理想を見なくなるなんてことはあり得ませんしね。

 

そこは意識しなくても勝手に思い描いてしまうので、あえて今ある武器だけで戦うことに集中するほうがバランスが取れていい形になると思います。

 

参照→競技かるたで一番大事なのはバランス感覚

 

おわりに

今回は今持っている武器だけで戦うことの重要性について語ってみました。

 

結局これって、勝つことを目的にしたかるたをしようよということなんですが、過去の自分も含めこの言い方じゃなかなか響かないので、あえて今持っている武器だけで戦うかるた、という遠回しな表現を使っています。

 

強い人に共通してみられる特徴として負けず嫌いがあると思うのですが、本当の負けず嫌いはどんな1試合でも負けることを嫌います。

 

そして、この特徴を持つ人は概して強くなるスピードも速いです。

 

参照→競技かるたが早く強くなる人の特徴を3パターン紹介

 

そんな人たちを見ていると、「あー勝つための手段であるはずの理想のかるたが目的になってしまっていたんだな」と考えるようになりました。

 

自分の力を上げる練習も必要ですが、今の自分を100%出しきる練習というのも同じぐらい大事なので、そこが足りてないなと感じた人は、ぜひ今持っている武器だけで戦う意識を持ってみてください。