
皆さんは、アンガーマネジメントという言葉を聞いたことがありますか?
アンガー=怒り、マネジメント=管理という意味があり、直訳すると「怒りの管理」という意味になります。
このアンガーマネジメントはよくビジネスの場で用いられるのですが、今回このアンガーマネジメントを競技かるたの試合中に起こるイライラ対策として応用できないかな、と思い記事にしてみました。
試合中にイライラしてしまって、うまく取れなかった、という経験がある方はぜひ参考にしてみてください。
ちなみに今回の記事は、安藤俊介『アンガーマネジメント実践講座』(PHPビジネス新書、2018)という本を参考にしています。
目次
アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントとは、日本アンガーマネジメント協会によると、「怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニング」のことを言うようです。
ここで大事なのは怒りの感情をなくすのではなくて、怒りの感情と上手に付き合うメソッドであるということです。
喜怒哀楽という言葉があるように、怒りは人間の感情とは切っても話せない代物なのです。
なので、アンガーマネジメントの目標は怒りの感情をなくすのではなく、上手に付き合う方法を身に着ける、といったことになるのですね。
これを今回の競技かるたで置き換えると、試合中のイライラをなくそうとするのではなく、試合中のイライラとうまく付き合う方法を考えよう、といったことになるかと思います。
アンガーマネジメントを応用した試合中のイライラ対策
ここからは、試合中のイライラ対策に使えそうな方法をアンガーマネジメントの考えを応用して紹介します。
全体を通して重要なのは、怒り(イライラ)のメカニズムを知るということです。
そこを意識することで、自分なりの解決策も見つかるかと思います。
対策1.怒りの裏に隠れている感情を特定する
怒りの感情は第二次感情といわれています。
つまり、怒りが発生する前に何らかの感情が前提にあるのです。
不安だったり嫉妬だったり悲しみだったり・・・
そういった怒りの後ろに隠れた感情(これを第一次感情といいます)を認識することができないので、とにかく私は不快である!ということを表す手段として怒りが使われるわけですね。
となると、怒りの後ろに隠れている感情を見つけない限り、イライラは収まりようがありません。
自分をよく観察し、怒りの裏に隠れている負の感情を特定する。そのうえで、原因となっている負の感情に対策を打つことが結果的にイライラの対策になる、といった流れですね。
対策2.自分の中の許容範囲を広げる
怒りというのは様々な負の感情が後ろに隠れているといいましたが、その負の感情だけにとどまらず、怒りを覚えるまでに至るには1つの共通点があります。
それが、自分の価値観を裏切られたときです。
たとえば、「むやみに畳をたたくべきではない」という価値観を持っている人が、読みの間にやたらと素振りをして畳を叩きまくる人と試合をしたらイラっとするでしょう。
また、「自分は敵陣の右下段は絶対取る」という価値観の人が、3連続で右下段を守られたなら、「いつもは取れるのになんで取れないんだ」とイラっとするかもしれません。
このように、他人もしくは自分が自分の価値観を裏切ったときに、怒りという感情は発生します。
ではイライラしないためにどうすればいいか、シンプルに許容範囲を増やせばいいのです。
そもそも、あなたの持っている価値観というのは絶対的なものではありません。
人が変われば違う価値観を持っていますし、自分の中でも過去と今では価値観が異なっていることもあるでしょう。
なので、多様な価値観の存在を認め、許すことによって、自分の価値観とは違うけどそういった価値観もあるよね、という風にイライラしなくて済む、ということになります。
これは、自分が自分の価値観を裏切ってしまったときも同じです。
先ほどの例、「敵陣右下段は絶対取る」といった価値観も、絶対的なものではないのです。右下段が取れなかったからといって、試合に勝てないなんてことはありませんしね。
なので、どんな価値観を持っていてもいいのですが、それが達成されなかったときにイライラしないためには、その価値観が絶対ではない、ということを思い出してみてください。
対策3.同じ状況でもイライラするときとしないときがあることを知る
実はイライラするかどうかって、出来事に対する自分の評価次第でいくらでも変わるんですよね。
たとえば、格上相手にすごく調子が良くて、試合も優勢に進められているときのお手つきは「あちゃ~」ぐらいで済ませられるけど、格下相手にすごく調子が悪くて、試合が劣勢なときにするお手つきは「くそっ!」って言いたくなりますよね。
取った行動は「お手つき」という同じものであるにもかかわらずです。
つまり、イライラを考える際に行動自体は何の問題もないんですね。
大事なのは、それを自分がどう評価したのか、ここにすべてかかっているわけです。
先ほどの価値観の多様性を認め、許容範囲を広げる、というのもこの評価を操るための一つの方法といえます。
もう一つ、ある出来事に対してポジティブな評価をする方法論として、自分のかるたがうまくいってるときならどういった反応をするか、というのを考えてみるというものです。
うまく物事が進んでいるときというのは、大体のことは許せてしまうものです。
同じ出来事なのに許せるときと許せないときがある、そのギャップに気づくことができ、自分でコントロールできるようになったら、無駄なイライラも収まると思います。
まとめ
というわけで、今回は試合中のイライラ対策について、アンガーマネジメントという方法を参考にしつつ考えてみました。
偉そうなこと言ってますが、実のところ私はかなり試合中にイライラするほうなんですよね笑
だからこそ、自戒の意味も込めてこういった記事を書こうかな、という気になるわけですが。
試合中にイライラしても、いいことは一つもないので、ぜひ日ごろからこの辺のこと意識してみてください。
百家さん、こんにちは。
以前に体力がなくて戦えないとコメントしましたが、最近のイライラの根底は、記事を読んで、疲れだと思いました。
とれない(なぜ?)体が動かないから(なぜ?)試合数がかさむと疲れるから(なぜ?)そもそも疲れてる
B級の大会では、なかなか昇段戦以上に行けずにイライラしてしまいますが、何より疲れをとることが先決なのかなぁと思ったら、少し楽になりました。
大会はお休みして、体と対話することにします。
最新記事も待ってます。
毎度コメントありがとうございます!
どうしても競技かるたでパフォーマンスを上げようと思えば、日常からのケアが必要になってきますね…
しかし、イライラの原因は突き止められたようで何よりです!
ブログについては今年からまたぼちぼち再開しようかと思っております。
半年もさぼってしまい申し訳ないです!