A級になりたいという目標の罠

「有段者になりたい!」とか「A級になりたい!」とか「公認読手になりたい!」とか、皆さん何かしら「なりたいもの」を持っていると思います。

ただ、今日お伝えするのは、こういった「なりたい!」っていう気持ちが逆効果なのではないか?ということです。

つまり、何かになりたいという夢や目標はなくてもいい、なんなら有害になる人もいるんではないか、という提唱です。

個人的には面白い発見だったので、記事にしてみました。

ちなみに、今回の記事ではわかりやすくするために「A級になりたい」で統一していますが、「○○になりたい」という夢や目標はすべて当てはまることです。

A級になりたいが危険な理由

なぜA級になりたいという夢や目標が不要どころか有害とまで思うのか、いくつか理由があるので書いてみます。

理由1.A級になることに縛られる

1つ目の理由が、A級になるという目標に縛られてしまうということです。

いったんA級になるという目標を設定してしまうと、当然ながらA級になるための行動をとるようになります。

一見よさそうに見えますが、これが行き過ぎるとあまりよくないことが起こります。

それが、A級になれない自分に価値を感じなくなる、ということです。

A級が自分の中で絶対的な価値基準になってしまうということですね。

こうなってくると、A級になれない自分に焦りを感じて様々なこと、たとえば、自分に向いていないかるたにも手を出し始めてしまいます。

短期的で安易な解決方法を探してしまうわけです。

もちろん、自分に向いていないかるたを無理やりしたところでうまくいかないので、結果的に昇段は遠ざかってしまいます。

そうして段々かるたが苦痛になってくるという…

これは結構あるあるなパターンではないかな、と思います。

理由2.A級になれるかどうかはコントロールできない

2つ目の理由は、A級になるというのがコントロールできない事象である、ということです。

A級というのは、いわゆる周囲から認められることで名乗れる称号です。

自分がどれだけ頑張っても外部が要求する基準(A級で言えばB級での優勝or準優勝2回)を満たさなければ、A級になることはできません。

つまり、A級になりたいという目標は、自分の価値を他人にゆだねる行為に他ならないのです。

他人から認められる価値なんて、自分が大事にしている価値を育て上げた後に、「あ、ちょっと調整したらいけるかも」と思って初めて取りに行くぐらいでちょうどいいんです。

自分がコントロールできないもの(=他人からの評価=A級という称号)にこだわってしまうと、かなり苦しくなってしまいます。

あくまでも、自分がコントロールできるもの(=かるたを上達するため、楽しむための創意工夫など)に軸足を置き、他人からの評価は無理せずに取れそうなら取る、ぐらいの感覚が大事です。

理由3.A級になるという目標が不自然

僕が今回この記事を書こうと思った理由がここにあります。

すなわち、本来A級というのは、かるたが好きでかるたをやり続け強くなった結果手に入るもので、そもそも目標とするべきものではない、という考え方です。

ちょっとわかりにくいですよね…

もうちょっとわかりやすくいうと、A級になりたい→強くなる、というのは不自然で、強くなった→A級になる、というのが自然な流れと言いたいわけです。

つまり、因果関係が逆転してしまっている、ということですね。

この現象はかるただけでなく、そこらじゅうで起きていることだと思います。

もうちょっと突っ込んだことを言えば、A級になるという目標がなくてもA級になる人はなるし、むしろA級という目標を立てないとA級になれないならなら無理にならなくていいんじゃないか、ということになります。

そういう人は、かるたの強さ以外に価値を感じているだろうし、それはそれで尊重するべきだと思うのです。

周りに合わせて、無理に強さという価値観でかるたをするとしんどくて仕方ないでしょう。

逆に、かるたを強くなることに価値を感じている人ならば、強くなるための行動をするでしょうし、力を試したくて大会にも出るでしょうから、時が来れば自然とA級になる、というわけです。

どちらにしろ、A級という肩書自体を目標に据える必要はありません。

まとめ

以上、A級になりたいが目標になりえないと思う理由の説明でした。

自分で書いてて、理想論が過ぎるなーとか、そこまで割り切れないよなーとか思う部分はあるのですが、決して間違いではないなとも思っています。

この考え方自体はかるた以外のところで身に着けたものですが、よくよく思い返してみると、自分がA級になるまで4年かかったのも、A級にならなきゃ!という目標に縛られすぎてたからな気もします。

逆に、A級になった大会やその数回前の大会は、今の実力を出すことだけに集中していました。

皆さんも、○○になりたい!という目標を持つときは少し気を付けてみて下さい!